第４０回東京モーターショー

自動車の祭典・第４０回東京モーターショー（日本自動車工業会主催）が２４日、千葉市の幕張メッセで報道陣に公開された。１２カ国・地域から２４１社と５つの政府・団体が参加。世界初公開の７１台を含む計５２０台が披露され、環境技術やデザインを競った。国内メーカー各社の発表会では首脳陣が環境対応車戦略を次々と披露するなど「環境モーターショー」を強く印象づけた。

 

　最大手のトヨタ自動車は渡辺捷昭社長自らが１人乗り電気自動車「ｉ－ＲＥＡＬ（アイ・リアル）」に乗って登場したほか、車重を現行ハイブリッド車の３分の１に減らした環境対応車「１／Ｘ（エックス分の１）」や乗れば乗るほど健康になるという「ＲｉＮ（リン）」を並べた。また、日産自動車は５年ぶりの復活となるスポーツタイプの名車「ＮＩＳＳＡＮ　ＧＴ－Ｒ」を発表、会場の話題をさらった。

　また、メーンテーマとなっている「環境技術」についても国内メーカー各社が新たな展開を見せた。三菱自動車は電気自動車「ｉＭｉＥＶ（アイミーヴ）」の国内投入について、当初計画（平成２２年）より「前倒しが可能な状況にある」（益子修社長）ことを明らかにした。早ければ２１年にも商品化する方針。富士重工業の森郁夫社長も２２年に電気自動車を投入する計画を表明した。

　また、水素を直接燃やす「水素ロータリーエンジン」に注力するマツダの井巻久一社長は、ノルウェーが国家プロジェクトとして進めている「水素補給インフラ」の整備計画への参画を表明。スポーツカー「ＲＸ－８」をベースとした水素エンジン車３０台を納入することを公表した。

　２００９年に次期ハイブリッド専用車を投入するホンダも、今回出展したハイブリッド型のスポーツカー「ＣＲーＺ」も市販する計画であることを表明。各メーカーとも環境分野の先駆者になるべく、“次の一手”を思案している。東京モーターショーは２６日～１１月１１日まで開かれる（一般公開は２７日から）。入場料は一般１３００円、中高生６００円、小学生以下は無料。自工会は期間中、前回の１５１万人を上回る来場者を見込んでいる。




写真は「未来の自動車」として開発された「ＰＵＹＯ（プヨ）」（ホンダ）名前の通り、車体には柔らかい“ぷよぷよ”のシリコン素材を使っていて、対歩行者の事故でも軽い接触であればけがをさせない設計になっているそうです